疲弊する前に身近な上司や同僚に相談を!
みなさん、こんにちは。
わたしたち医療職が行使する「感情労働」は精神的に疲弊しないように職場が行うべきマネジメントやストレスケアが必要になる事は繰り返しお伝えしてきましたが、
今日は疲弊する前に、誰かに相談するタイミングについてお話していきたいと思います。
わたしたちは日々何気なく職務を遂行していますが、医療職というのは「肉体労働」・「頭脳労働」・「感情労働」と全ての面を駆使して、日々のサービスを提供しています。
就職してから、それが当たり前の世界で仕事を続けてきているので、あまり気になる事はないかもしれませんが、実はとても心のエネルギーをすり減らしながら業務にあたっている事を、認識する必要があると思います。
そのため気づかない内に、心のエネルギーが枯渇して仕事が嫌になり、休職・離職するというケースが少なくありません。
特に仕事に誠実で相手のために全力でサービスを提供する方に多いのではないかと思います。
今日お伝えしたいのは、ストレスをためないように個人で何かしらのストレスケアを行う事ももちろん必要ですが、スタッフが心理的に疲弊しないように組織が環境を整える必要があるという事です。
良いサービスを提供しようと一心不乱に対応する過程で、自分でも気づかない内に「深入り」してしまい、徐々に心のパワーがすり減ってきたり、継続的に感情を抑圧しないといけない場面、すなわち「我慢」や「演技」が増えたり、クレームや否定的対応を受けたときに仕事上の役割に向けられたものととらえられず、自分個人に向けられたものと誤認してしまう際に一層ストレスが生じやすいといわれています。
本来は、管理職やチームのリーダーの位置にいらっしゃるスタッフが、慎重に継続的にスタッフの精神状態を見守り・支援する必要があります。
そのため、以前の記事に書いた「感情労働」が心に及ぼす良い影響や
反対に心に否定的な影響を及ぼす影響を
自分がどの程度の割合で影響を受けているか、自分の心のエネルギーの残量と合わせて
見返す事が重要になると思われます。
その時に、照らし合わせて考えて「今の自分の状態はキツイ」と判断した場合、そのタイミングで心の許せる上司に相談する事で、早めの対応が可能と考えます。
もしも心の許せる上司がいなければ同じチームの同僚でも構いません。
そうする事で、疲弊する前の少し早めのタイミングから、ストレスを受けすぎない状況を作ってもらえる可能性が高いです。
私の印象では疲弊してから相談する時というのは、「もうダメだ」と感じて休職をお願いする時のように感じます。
もちろん状況によっては一定期間の療養が必要になる方も多くいらっしゃると思いますが、その状況に陥る前にチームとして対応するべきだと私は思います。
また、そうならないような環境を作ったり、サービスを提供する相手を調整するのは職場の役割だと思います。
そのため、「相談する事で自分が弱い人間だと思われる」と思ったり、「周りはできているのに自分だけそんな事言っても…」なんていう考えはもたなくても大丈夫です!
ストレスを感じる基準は人それぞれですし、サービスを提供する相手も人によって違いますよね。
また、時期によって上手くいかないタイミングが続いたりする事も仕事上出てくると思いますので、「相談する人が弱い人」という、ありもしない概念は捨てましょう!
疲れ切ってからでは、「もう医療職は嫌だ…」という気持ちに陥っており、医療職に復職する事を考えきれない状態になっているかもしれません。
そうなる前の、「少ししんどいな…」と思っている段階で心の許せる上司や同じチームの同僚に相談してみましょう!
きっと一人で抱え込まなくてもよい対策を練ってくれるはずです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。何か少しでもお役に立てると嬉しいです。