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【感情労働】において【疲弊】しにくい【絶妙なバランス力】

みなさん、こんばんわ。

今日は「感情労働」による否定的側面を回避・軽減するための方策のひとつとして

「バランス力」について、「感情労働マネジメント」という本から紹介をしたいと

思います。

感情労働を行使する際に、否定的な影響を及ぼす「一体化」「深入り」に関わりが深いと思われます。

「一体化」とは「心のこもった温かいサービス」を提供したい個人としての感情と仕事上の役割としての「心を込めた」サービスの境界線が曖昧で、個人と仕事が一体化したかのような対人サービスを行う状態をいいます。

相手との関係が良好な場合は「心のこもった」応対は高い評価を受ける事にもなり、個人としても充実感・達成感を得る事ができ、職務満足に繋がります。

一方で相手からクレームや攻撃を受けるとき、職務上の役割に向けられたものととらえられずに、個人としての自分に向けられたものと誤解し思い悩む事が少なくないそうです。

自分自身と役割を切り離すことができなくなるとき、ストレスを一層感じやすくなり、精神的に過度に疲弊する事があるといわれています。

もう一つ「深入り」とは、心をこめて相手のためにと一心不乱に全力で対応し、よりよいサービスを目指し、相手に深く関わろうと「深入り」していく過程で、当事者に自覚

がなくとも「心のエネルギー」を大量に消費しており、情緒的資源の枯渇に至るケースも少なくないそうです。

感情労働を行使する対人サービス事業者がバーンアウトに陥る要因の一つと言われています。

冒頭で述べた「バランス力」というのは「親身であるが、深入りしすぎない」距離感や気持ちの持ち方だと私は解釈しているのですが、本の中では「相手を思いやる心、誠実

に対応する姿勢」で接する一方で「冷静で客観的な態度を堅持する」能力も同時に必要とすると書かれています。

相手に共感しすぎたために、冷静な判断ができなくなったり、相手と同じ重荷を背負ったために、心身ともに消耗してしまったりする事を防ぐ技能と言われています。

相手に共感しながら一定の距離を取る、一見正反対に思える二つの姿勢を個人の中で矛盾なく両立させるという行動な技術であり、対人サービス従事者として高いレベルの仕事を維持しながらも情緒的消耗を回避する効果的な対処法の一つと紹介されています。

「思いやる心」や「誠実に対応する姿勢」は私たち医療職にとって必要不可欠ですが、自分で気づかないうちに「心のパワー」が枯渇しては、良いサービスを提供する事が難しくなるどころか、仕事自体が嫌になってしまいますよね。

「一定の距離を取る」や「冷静で客観的な態度」と言葉だけを聞くと、なんだか冷たい印象を受けますが、「共感する」・「思いやる心」を持っている事を前提とした話ですよね。

私のイメージですが、患者さんに寄り添って共感しながらリハビリを進めますが、半歩か一歩後ろにもう一人の自分がいて、客観的にそれを見ているみたいな感じですかね。

確かに、このスタンスの関わり方ができれば冷静な判断もしやすいと思いますし、共感に伴って感情移入をしすぎる事を軽減できそうですよね。

この本を読んで改めて思うのは、「本来の自分」と「仕事上の役割」って、キッパリ切り離す事は難しくて、常に「本来の自分から湧きおこる感情」を調整しながら、

「仕事上の役割」に求められる行動をとったり、気持ちと行動が行き来するので、自分は中々難しい仕事をずっとやっていたんだなと感じました。

作業療法士って「自分自身を治療道具にする」方法もあって、相手に加わえる刺激として「自分」を使ったりする事も多かったので、気づかない内に自分が疲弊していたんだなと振り返って思います…。

でも疲弊したからこそ、この「感情労働」に興味を持つ事ができたし、仕事との向き合い方も色々な角度から考えられるようになってきたので、良かったと思ってます!

もちろん、こういう事を考えなくても上手くできる方は多くいらっしゃると思うので、もしそういう方がこの記事を見ていたら、あまり気にしないでください(笑)。

最後まで読んで下さりありがとうございました。何か少しでもお役に立てると嬉しいです。

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