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【感情労働】への【具体的】な【方策】②

みなさん、こんにちわ。

前回は感情労働への支援策のうち「事前対応策」について書かせて頂きましたが、今日は「事後対応策」について書いていきたいと思います。

事前対応策で色々と準備をしてサービスを提供したとしても、時には否定的な反応を受けてしまう事もあると思います。

その時に生じる「感情労働」が心に及ぼす悪い影響をできるだけ軽減させる方法を個人が行う対処・チームレベルの支援・組織レベルの方策から説明していきます。

・【個人が行う対処】

ストレス・コーピング(対処行動)

ストレスの解消として「他者の力を借りる」、「「自分自身で努力・工夫」するという二つに分けられます。

1)他者の力を借りる

①同僚、上司、友人、家族に話を聞いてもらったり、アドバイスをもらう

②同僚、親しい友人に愚痴を言う

③同僚と一緒に相手の悪口を言って発散する

④カウンセラーに相談する

これは皆さん、④以外はよく行う事が多いのではないでしょうか?ずっと一人でため込むよりも誰かに話す事で発散されるという事はよく知られていると思います。

2)自分自身で努力、工夫する

①仕事以外のことをする(スポーツで発散、散歩、旅行にいく、温泉でリラックスする、映画鑑賞で気分転換する、趣味に没頭するなど)

②自分の内面で処理する(仕事と割り切る、我慢する、自分の中に飲み込む、忘れるよう努力する、諦めるなど)

③客観的に分析して、今後の仕事に生かす(相手とのやりとりを振り返り、何が問題なのかを冷静に分析する)

④「大きな箱」をイメージし、その中に自分からストレスを切り離して捨てるようにする

「仕事・役割として割り切る」という事がバーンアウトを回避するうえで非常に大切だとも言われています。

ただし、ストレスが自分の容量を超えて溢れ出した時、すなわち過度の感情的負担や情緒的消耗などが頻回に発生し、日常的に継続される状況では、自分の努力や頑張りなど

個人的レベルでの対処は限界があるといわれています。

そこで個人レベルでは対処しきれない状況に陥る前に、あるいは陥ってしまった後にチームのサポート、組織による感情労働マネジメントが重要になってきます。

・【チームレベルの支援】

一定の「ストレスの容量」を超えないために、日頃から個人レベルでのストレス発散・解消が必要ですが、相手のために一心に対応するうちに「深入り」し本人の自覚が

ないままに個人の許容範囲を超える過剰な精神的負担を抱えてしまう事も少なくないそうです。

そのためにも身近な同僚・上司の日常的かつ意識的なコミュニケーションを見守りが非常に大切です。

ある調査では「職場において上司・同僚のサポートが得られない場合、ストレス反応は高まる」とされ、「職場の上司・同僚の気づきと助言が何よりも重要である」とされています。

ではチームで具体的にできるサポートとはどのようなものでしょうか。

1)関わり合いと癒し

感情労働の行使による疲弊、仕事で感じている葛藤などを安心して吐露することができ相互にフォローしあえる関わり合いが大切です。

当然守秘義務は厳守ですが、同じチーム・メンバー同士が本音レベルで分かり合える事により、協力や助け合いが自然にできるようになります。

2)笑いとリセット

感情労働の行使により精神的に行き詰ったとき、自分の力ではどうしても解決できないようなとき、チーム内で生まれるユーモアや笑いは、一瞬にして重圧から解放し物事を

新しい視点からとらえるゆとりを生むきっかけになることがあります。

チームがユーモアにより笑いが醸し出される場になるとき、感情労働による精神的疲弊は軽減され、閉塞感から脱するきっかけになることがあります。

3)元気・やる気の醸成

精神的疲弊が軽減し、もう一度、対象者に喜んでいただこうとする新たな想いが湧きおこり、仕事への意欲を取り戻すきっかけに、チーム力は大きく貢献します。

チーム内のメンバー同士の良好な関係が元気の源泉になります。

・【組織レベルの方策】

1)クレーム対処のための専門組織の設置

クレームに関する情報共有、患者対応・サービス向上のための施策など部門をこえて

組織の課題として共有し、対応策・解決策を検討し提案する事を目的とした組織です。

現場で発生したクレームやトラブルなどを対人サービスを行う個人だけに負わせるのではなく、組織的な課題としてチームの中で取り上げ検討し、組織として相手に対応します。

2)心をケアする環境

職場の中に気持ちを切り替えられる空間、一人になれる場所、心を癒して回復するための休暇、普段の辛さを聴いてくれる人が必要になります。

・【まとめ】

万全の事前準備をしていたとしても時には対象者から否定的な反応を受けたり、葛藤が生じる事が多々あると思います。

個人としてストレス解消のために取り組む事も必要ですが、本来は個人での対応に限界をむかえるまえに、チーム・組織としても取り組んでおく必要があります。

「チーム力」というのは本当に大切な事で、皆で目標を共有したり・仲間を思いやる気持ちが、精神的な疲弊を軽くさせてくれるのではないかと私は思います。

仲間が疲弊しないように日常的にコミュニケーションを取ったり、それを見守ってくれる上司が大切ですね。

「仕事で折れない心のつくり方」は個人として行えるストレスコーピング(対処行動)について紹介されていたり、物ごとの考え方などが載っています。

感情労働マネジメント」は、「感情労働」の視点から個人が疲弊しないための方法が分かりやすく書かれていますので興味がある方は是非読んでみてください!!

最後まで読んで下さりありがとうございます。何か少しでもお役に立てれば嬉しいです。

 

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