自分の【感情】や【行動】に影響する【自動思考】
みなさん、こんにちわ。
今日は、普段の生活や仕事中の自分の「感情」や「行動」に影響する「自動思考」についてお話していきたいと思います。
聞きなれないですが「自動思考」とは
ある状況や出来事が起こった際に、ふと「頭をよぎる考え」の事をいいます。
例えば、職場内で「すれ違いざまに顔なじみのスタッフに挨拶をしたけど、返してくれなかった」という状況が起こったとします。
その瞬間、人によって様々だと思いますが、ある人は「無視されたのかな?」という考えが自分の頭をよぎります。
その「自動思考」が次は「不安」や「ちょっとした恐怖」のように感情を引き起こします。
順番でいうと、①ある状況/出来事が起こる→②頭の中に考えがよぎる→③感情を引き起こす、もしくは行動を引き起こすという流れになります。
行動を引き起こすという点で考えると、「無視されたから、私も今度から挨拶はしないわ!」と決心したり、「無視された後、そのスタッフを目で追う」ような行動をとるかもしれません。
別の人が同じ状況になったとすると、その人の自動思考は「忙しくてバタバタしてるし自分の声が聞こえなかったのかな?」と考えるかもしれません。
その場合は先ほどと違って、「不安」や「ちょっとした恐怖」のような感情や「今度から私も挨拶はしないわ」という行動は引き起こされませんね。
このように自動思考とは、その人の信念や自分の中にあるルールや思い込みが影響してくるのですが、心のエネルギーが枯渇して精神的に疲弊したり、少し抑うつっぽい気分となると、余計に否定的に物事を捉えがちになります。
否定的な物事の捉え方の次に引き起こされる感情は、ご想像の通り「不安」、「無力感」、「悲しい気持ち」などネガティブな感情となります。
「無力感」に続いて身体的な反応として「身体が重い感じがする」という感覚にもなり、結果的に「一日中ベッドから起きる気になれない」という行動にも繋がります。
冒頭で述べた順番でいくと①ある状況になる→②否定的な物事の考え方をする→③無気力感に襲われてベッドから起きる気になれない、という感じです。
こうなると仕事への活力を失い、休日すら活動的に動けないといった状況になるかもしれません。
これから説明する方法は私も日頃から実践していて、自分の感情や解釈を振り返るのにおススメです。
自分の感情がネガティブな方向にいっているなと感じた時、「いま、自分の頭の中にどういう考えがよぎったんだろう」と自問してみてください。
例えば、休みの日に家で過ごしていると、「ふと不安な気持ちが強くなるタイミング」があったとします。
その時に「たった今、どんなことが私の頭に浮かんだだろうか」と自問します。
そうすると「最近疲れているし、今の仕事をずっと続けられるのかな?」、「仕事を頑張っているんだから、もっと給料が高くならないかな」など、自動思考が浮かんできています。
そこから、「大変な仕事を頑張っているのに給料もあんまりもらえないし、評価もされないし…」と嫌な感情を引き起こします。
さきほど書いたように、普段通りの考え方であれば「まぁ、今までもこれでやってこれてるし、そんなの気にしても仕方ないか!」とか「この前、よくやってると褒めてもらえたし、また頑張ろう!」という考えになれる事が多いのですが、疲弊しているときは否定的になってしまいます。
しかも一度否定的になると、その後に起こる出来事も否定的に捉えて、その気持ちをどんどん強い物にしてしまいます。そうするとその間に起こっている良い出来事も無意識の内に排除されていくため、本当に悪循環に陥ります。
前回の記事で書いた、「好不調の波をコントロール」するために日頃から自分自身の不調のサインをチェックする事にも繋がるのですが、
不調な時ほど、否定的に物事を捉えようとしてしまいます。
話が逸れましたが、「今、私の頭の中に何が思い浮かんだだろうか」と自問した時に、不調の際は、その「自動思考」は無意識にも否定的な方向に傾いています。
なので、一旦冷静・客観的に「思い浮かんだもの」を解釈します。「不安」や「恐怖」や「イライラ」などの感情が起こると思いますが、その根底に「自動的に思い浮かんだ事」が必ずあるので、それを見つめてみて下さい。
案外、根拠のない事が思い浮かんで、嫌な感情を引き起こしている事も多いです。
根拠のない考えだなと分かると、嫌な気分になる事も軽減できる可能性が高いですよ!
興味がある方は、何かネガティブな方向に気分が傾いた瞬間、「今、私の頭の中に何が思い浮かんだだろうか?」と自問する練習をしてみてください。
意外とすぐできると思います。
ちなみにこれは「認知行動療法」の実践ガイドできちんとエビデンスに沿って、記載されている方法なので(ここで書いた事が全てではないですが)安心してください(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございます。少しでも何かのお役に立てると嬉しいです。